現地競合とのシェア争いでウーバーの中国事業は赤字続きだった。写真は四川省成都で利用者撮影(Imaginechina/時事通信フォト)

配車サービス「ウーバー」の中国事業を、現地競合の「滴滴出行」が買収するなどシェアリングエコノミーの広がりが注目されている中国で、早くもその行く末に不安を感じさせる事態が起きている。

中国の都市部では個人がマイカーを活用して客を運ぶ、いわば「ウーバー型」のタクシー営業が盛んだ。運転手は一定グレード以上の車を買える地元中間層が中心で、マナーもよく車も清潔で人気を呼んだ。筆者も愛用者の一人で、本業を持ちつつ、仕事の合間や週末などに「副業タクシー」を営む多様な人たちと世間話をするのが楽しみでもあった。

ところが最近、異変が起きている。それは副業タクシーを本業とする人の増加だ。大都市で自前の車で営業すればいい稼ぎになると知った人たちが他地域から続々と参入、荒稼ぎを始めたのである。こうした新参運転手は市内の地理に不案内、運転マナーが悪い、方言が聞き取れないといった問題が多く、当局に寄せられる苦情が急増している。