中国から海外への留学生数は52万人(2015年)と2ケタ増が続く。写真は上海の中国国際教育フェア(Imaginechina/アフロ )

今年8月から北京の衛星テレビで放映が始まったあるテレビドラマが大きな話題を呼んでいる。タイトルは「小別離」(汪俊監督)だ。

ドラマの内容は中学生の子供を持つ3家族が、それぞれ受験や留学など子供の将来を思ってすったもんだするという内容の家族劇で、設定自体に目新しさはない。

だが、このドラマが始まると都市部を中心に大きな反響が巻き起こり、社会現象化した。

理由は簡単である。テーマである留学があまりに現在の中国社会にとって切実な問題をはらんでいるからだ。ある北京の夕刊紙記者が語る。

「このドラマの視聴者の中心は、都市住民の中でも比較的生活に余裕のある人々だと考えられていますが、彼らが飛びついたのは留学させる子供がみな中学生ということです。これは中国社会で実際に起きている留学の低年齢化という問題に直結していたのです」

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ドラマに出てくるのは、都市部で何不自由なく暮らすホワイトカラーの家庭、そして絵に描いたような富裕層、さらにごく平均的な家庭という3家族である。いずれの家庭にも降りかかってくるのが、中学を出たばかりの子供を海外留学に出すか否かという決断であり、それがタイトルの「小別離」にもなっているというわけだ。