豊洲市場の主要建物地下をめぐる都庁関係者の説明は食い違う。写真は報道陣に公開された地下空間。一面に水がたまっている(毎日新聞社/アフロ)

築地市場の移転先になっている豊洲市場を揺さぶれば、複数の深刻な問題が露見し、それを弾劾する過程で自己の権力基盤が強化されるとの小池百合子東京都知事のもくろみは成功したようだ。豊洲市場の闇は深く、真相解明ができない可能性すらある。

〈東京都の築地市場(中央区)が移転する予定の豊洲市場(江東区)の主要な施設の下に盛り土がない問題で、都の調査が難航している。小池百合子都知事に「無責任体制」と批判された不明確な意思決定プロセスの背景には、不十分な報告連絡体制、異動の際の引き継ぎの不備、縦割りなど巨大組織特有の問題が浮かび上がりつつある。

今回の問題について、この事業の責任者である歴代5人の都中央卸売市場長の認識はどうだったのか。

敷地全体の2メートル分の土を入れ替え、その上に2.5メートルの盛り土をするべきだ、都の専門家会議がこのような土壌汚染対策を提言した2008年7月当時、市場長だった比留間英人氏は朝日新聞の取材に、「提言は憲法のようなもので、尊重することに全力を尽くした。盛り土がないとは思いもしなかった」と話す。〉(9月26日「朝日新聞デジタル」)