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スーパードライの価値はどの国でも通用する アサヒ小路社長に聞く海外一発逆転の秘策

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欧州ビール企業の買収を機に、出遅れていたアサヒグループホールディングスの海外戦略が新局面を迎える。小路明善社長兼COOに戦略の詳細を聞いた。

こうじ・あきよし●1951年生まれ。青山学院大学法学部卒業。75年アサヒビール入社。人事戦略部長、飲料事業担当を経て、2011年同社社長。16年3月から現職。(撮影:今井康一)

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──欧州は日本と同じく成熟市場で、ビールの消費量について右肩上がりの成長は望みづらいのでは。

仮に市場規模が毎年10%ずつ縮小し続けているならば、進出してどんなに頑張ったところで難しいかもしれないが、欧州はほぼ横ばいだ。

今回買収する予定の4社のうち、イタリアのペローニとオランダのグロールシュは販売数量ベースでそれぞれ年1.5%、2%の伸びが続く。ペローニの「ナストロ・アズーロ」などの高価格帯ブランドには根強いファンが一定数いて、収益性も高い。欧州は価値のあるものが高く売れる市場だ。「スーパードライ」は発売から30年経ったが、ペローニ、グロールシュは150年、400年の歴史がある。今後は4社の販売網を生かし、スーパードライも高価格帯ブランドとして拡販したい。

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