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ダイエー跡でドンキが売り上げ2倍になる秘密 居抜き出店でコスト節約、内階段を「新設」

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街の風景が変わり始めている。総合スーパーなどの看板が消え、新たに増えているのが「ドン・キホーテ」だ。リストラ店舗をのみ込む新・流通王。

(本誌:冨岡 耕)(撮影:風間仁一郎)

「ドンキには見習うべきところが多い」

イオンの岡田元也社長は最近そう周囲に漏らしている。かつて弁当チェーンのオリジン東秀(現イオングループ)をめぐり、株式争奪戦を繰り広げたこともある両社。GMS(総合スーパー)の不振で苦しむイオンの岡田社長が、ドン・キホーテを手放しで褒める姿には隔世の感がある。

小売業の中で持ち株会社・ドンキホーテホールディングスの業績の好調ぶりは際立っている。8月17日に発表した2016年6月期の連結決算は、1号店開業以来27期続けて増収・営業増益を達成。個人消費が伸び悩む中でも、売上高(7595億円)、営業利益(431億円)ともに前期比10%を超える高い伸び率を示し、目標に掲げる20年の売上高1兆円が見えてきた(図表1)。

[図表1]
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ドンキが今掲げているのが「ポストGMS」だ。イトーヨーカ堂やユニーなどGMS各社が大量閉鎖を発表する中、ドンキは逆に閉鎖店舗をそのまま生かせる居抜き物件を割安で次々に取得している。

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