1999年に仏自動車大手のルノーと資本業務提携し、カルロス・ゴーン社長の下で劇的な復活を遂げた日産自動車。業績のV字回復と並行して進めた人事改革もゴーン社長の手腕の一つだ。

かつて、日産で課長になるのは30代後半が相場だったが、成果主義に舵を切り、今では20代の課長もいて、30代後半の部長も珍しくない。その中で次世代リーダー候補と位置づけられるのが「ハイポテンシャル(ハイポ)」と呼ばれる人材群だ。選抜は2000年に設置されたNAC(ノミネーション・アドバイザリー・カウンシル)と呼ばれる委員会が行う。ゴーン社長の就任直後、「私が議長をする。人材確保がいちばん最初だ」との一声で発足した。

46歳で日産自動車のトップに就いたゴーン社長。今年で17年目だ(撮影:鈴木紳平)

毎月1回開く会議で、現場からの情報を基に、社長、副社長、人事担当役員らでハイポを選抜する。重視するのは継続的に成果を上げているかどうかだ。現在、選抜された約1000人がグローバルで約100ある重要ポストの候補者となっている。部長級以上の役職には後任候補を複数置き、一人のハイポが複数のポストの後任候補になることも少なくない。