心の健康を意味するメンタルヘルス。そのケアといっても、職場でうつ病になった部下をサポートすることだけを指すのではなく、いくつかの段階に分かれており、対応の仕方もそれぞれ異なる。

最も望ましいのは、部下のメンタルヘルスを健全に保ちながら、チーム全体のパフォーマンスを高められる状態だろう。仕事へのモチベーションがきちんと維持されていれば、少々負荷が重い業務もこなせるものだ。そうした場合のメンタルヘルスケアのポイントは、「努力・報酬モデル」をきちんと認識することだ。

高度経済成長期は、頑張って働けば賃金が上がり、年功序列の人事体系の中で誰もがある程度は出世できた。いわば努力に見合った賃金を得られる構図が成立していた。だが現在、日本経済は成熟し、企業の賃金の原資も抑制されている。成果主義導入もあり、誰にとっても努力と報酬が見合う状況ではなくなった。

そこで部下を持つ管理職は、仕事に対する「報酬」を出世や賃金に限定せず、自己実現や成長などといったほかの要素があることを部下にきちんと認識させることが大切だ。具体的な方策は「褒める」行為である。