経営学者の野田智義氏が率いるアイ・エス・エルは「社長候補養成所」として知る人ぞ知る存在だ。教育プログラムは名だたる会社からの予約でいっぱいで、役員の8割がその出身者という大企業もある。世界水準の経営者育成を目指す野田氏に、そのリーダー論を聞いた。

野田智義 NPO法人 アイ・エス・エル理事長
のだ・ともよし●1959年生まれ。旧日本興業銀行を経て米ハーバード大で経営学博士号取得。2001年7月、全人格リーダーシップ教育機関であるアイ・エス・エル(Institute for Strategic Leadership)を創設し理事長に。インドなど世界の教育機関と連携した大学院大学の創設を都内で準備中(撮影:梅谷秀司)

私は40歳までの13年間を海外で生きてきた。1990年代末に、日本の経済成長が完全に終焉し、失われた10年の中で元気をなくしていく様子を見ていて、日本には世界に通用するリーダーが少なすぎることを痛感した。

なぜそうなるのか。問題の根源は、日本人が何かに「依存」しているということにある。個々の日本人が「自立」しないかぎり、日本企業は事業創造においても、グローバル競争においても通用しないだろう。

では、自立とは何か。私の定義では「自己確認、自己行動、自己責任」。つまり、自分の頭で考えて、「自分はそもそも何をするのか、したいのか」を問い、行動し、その結果に対する責任も取るということだ。