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おかしなケータイの閉鎖市場 ついに携帯電話事業に参入へ

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孫 正義 ソフトバンク社長

ここに来て通信会社間の競争が激化し、通信インフラの革新スピードが上がってきた。仕掛け人であるソフトバンクの孫正義社長に通信の未来を聞く。

そん・まさよし●1957年生まれ。80年米国カルフォリニア大学バークレー校経済学部卒業。81年日本ソフトバンク設立、社長。83年会長。86年社長。90年ソフトバンクに社名変更。(撮影:梅谷秀司)

──通信コストは、家計や企業にとって、どこまで下がっていくのでしょうか。

料金の単価でいえば、音声だけであれば着実にこれからも下がっていくと思いますが、単価が下がるだけであれば、業界には明るい未来がありません。ですから、単独メニューは従来よりコストダウンしながら、どうやって付加価値を載せていくか。音声に加えて、データ、セキュリティ、インターネット、テレビなど、付加価値を載せていくことで、トータルの売り上げを考えると、業界全体で伸びていくという構想で考えています。

──NTTでも、光ファイバーを中心とするIP網で固定電話、携帯電話、インターネットを統合させていくというような構想を出していますが、孫社長の構想に違いはありますか。

将来の方向性は似たようなものだと思います。ただ、われわれのほうがより早いタイミングで積極的にやろうとしている。少しでも早く、革新的なサービスを出していくことが重要です。たとえばIP電話にしても、技術の方向がアナログ電話からIP電話になるのは間違いないわけです。現在、なぜわれわれがIP電話で7割のシェアを持っていられるのかといえば、早く取り組んだおかげです。

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