「アムリンと相乗効果を高める」と語る三井住友海上の柄澤康喜社長(KPS)

三井住友海上火災保険が英国の損害保険大手アムリンを買収すると公表した。買収額は約6420億円と、同社のM&Aでは過去最高となる。2016年3月末までに買収完了の予定だ。

アムリンは収入保険料で英国ロイズ市場(取引市場)2位。スイスとバミューダを拠点とする再保険事業でも有力プレーヤーだ。14年度の収入保険料は、25億6400万ポンド(約4692億円)。

国内の損保市場は、人口減少や若年層の車離れによって、柱の自動車保険の伸びが期待できない。また日本は自然災害大国で、そのリスクに収益が左右される。損保各社は成長の牽引役とリスク分散、収益の安定化を求めて海外展開を急いでいる。

三井住友海上は、04年に英損保大手アヴィヴァのアジア事業を一括買収し、ASEANでは損保トップ。アジアの有力財閥と組んで進める生保事業も、全拠点が利益貢献するまでになり、築いた基盤の将来性への評価は高い。

が、欧米では東京海上ホールディングスが相次ぎ大型買収を実現させて先行、6月にも再び米国でHCCインシュアランス・ホールディングスを約9400億円で買収すると発表した。欧米企業買収は利益に直ちに貢献する。東京海上との収益差が広がる中、三井住友海上の欧米での一手が注目を集めていた。