三菱自動車の商品統括役員・貴島彰常務は、乗用車エンジン設計部長などの経歴を持ち、今後の車造りのキーマンである。その貴島常務は過去を振り返って「確かに、かつては技術重視が強すぎる部分があり、お客様の目線で何が求められているかをあまり考えてこなかった」と過ちを率直に受け止めている。そして、「お客様からの信頼回復が最も重要」と再建への決意を語る。

三菱自動車は品質改善を図るため、生産組織体制を大胆に見直した。まず、一つひとつの車種ごとに「PX」と呼ばれるプロジェクトマネージャーを設置する。これにより、開発から販売までの部門が横グシされて、商品管理の一貫体制が築ける。ユーザーや販売店の意見を車造りに反映することができなかったこれまでの弱点を克服できる。

また、「品質統括本部」を設置。今までに開発、購買など四つの部門に分散していた品質管理部門を一つにまとめることで、不具合などの情報共有化が可能になる。三菱自動車の橋本光男・執行役員は「発生した不具合に対する処理のスピードを上げる、開発している商品の品質を確実に確保する、お客様の視点に立った品質の造り込みを行う」とその狙いを語る。