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メタバースで仕事も遊びも、メタが目指す新世界 「フェイスブック」「インスタグラム」も機能増強

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フェイスブックから社名を改めたメタ。年間1兆円以上を投じて模索するのは、エンタメにとどまらないメタバースの新たな可能性だ。

メタが目指す「現実とバーチャルを負担なく行き来できる世界」とは?(画像:メタ)

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仮想空間「メタバース」の存在が、世界の巨人をも大きく変えようとしている。
アメリカのフェイスブックは2021年10月末、社名を「Meta(メタ)」に刷新した。マーク・ザッカーバーグCEOは直前の決算会見で、2021年だけでメタバースの構築にすでに約1兆円を投じ、今後さらに増やす考えを示した。
写真・動画共有の「インスタグラム」、チャットサービスの「メッセンジャー」なども合わせたグループ全体のユーザー数は30億人を超える。これまではスマートフォンやパソコンの画面上だった人々の交流の場を、仮想空間にも広げる狙いだ。
メタは2014年にVR(仮想現実)ヘッドセットを手がけるオキュラスVR(現オキュラス)を買収した。2020年10月には低価格の新型ヘッドセット「オキュラス・クエスト2」を発売し、ここ日本でも販売台数を大きく伸ばしたという。
社名変更の背景やメタバースに眠る商機について、メタの日本法人・フェイスブックジャパンの味澤将宏代表に話を聞いた。

目指すは「相互に行き来できる」世界観

――なぜ社名を「メタ」にしたのでしょうか。

2004年の創業当時は「フェイスブック」のサービスのみを手がけていた。が、この10年でインスタグラムやメッセンジャー、(チャットアプリの)ワッツアップなどのサービスも加わり、VRやAR(拡張現実)、AIや機械学習といった技術群など、事業ポートフォリオが非常に広くなった。

今回われわれとして次なるソーシャル・エクスペリエンス(交流体験)を提供するため、今後5~10年にわたって次世代のコンピューティングのプラットフォーム、つまりメタバースを構築することをビジョンに掲げた。

もともとフェイスブックという社名と実際の事業群に乖離が生まれていたが、明確に新しいビジョンを出すタイミングで、それを表す社名に変更しようということが社内で決まった。

――すでにメタバースアプリ「ホライズン・ワールド」や仮装オフィス空間「ホライズン・ワークルームズ」などを公開しています。メタが構築するメタバース像はどのようなものですか。

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