社長交代で透ける「岡藤会長」の存在感 2010年のトップ就任から12年目へ

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伊藤忠商事の社長交代が1月13日に発表された。一方、岡藤正広会長CEOは2021年4月以降も続投する。2010年から岡藤氏が経営の指揮を執る中、どのような手を打ってきたのか。大勝負に打って出た中国企業への巨額出資など、過去のインタビューや記事を交えて今後の焦点を探る。

伊藤忠の新社長に就く石井敬太専務(左)と鈴木善久社長。石井氏は「社長就任は1ミリも考えていなかった」と会見で述べた(写真:伊藤忠商事)

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躍進を続ける大手総合商社の伊藤忠商事は、経営の底上げを図るために首脳陣の大胆な交代に打って出た。

同社は1月13日、4月1日付で石井敬太専務執行役員(60)が社長COO(最高執行責任者)に昇格すると発表した。鈴木善久社長COO(65)は代表権のない副会長に就く。2018年4月に社長COOに就任した鈴木氏は、在任わずか3年で社長を退くことになる。

1月13日のオンライン会見で、石井氏は2020年末に岡藤正広会長CEO(最高経営責任者、71)から新社長就任の打診を受けたことを明らかにした。石井氏は「(化学品部門という)地味な業界にいたので、社長就任は1ミリも考えていなかった。今までも私の名前が(報道などで社長候補として)挙がったこともない」と、自身にとってもサプライズであったことを率直に語った。

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