スイッチの「次」が担う重責 エピローグ/メガヒットは永遠にあらず

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2017年に発売したスイッチの売り上げは6000万台を超す(撮影:田所千代美)

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「スイッチはこれまでのハードウェアと異なり、ソフト開発のリソースを1つのプラットフォームに集中することでよりユニークな遊びが開発できる環境が過去のプラットフォーム以上に整っている。ライフサイクルをより長期化していきたい」

古川俊太郎社長は9月16日の経営方針説明会でそう語った。任天堂はこの日までに2011年に投入した携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の生産を終了したと発表。当面のハードはスイッチ一本での展開になる。

ゲーム機とソフトの両方を手がける任天堂にとって、自社ゲーム機を普及させ、そのゲーム機でしか遊べないソフトの販売で利益を稼げることが最大の強みだ。2017年に発売したスイッチが歴代ゲーム機と異なるのは、ニンテンドーアカウントとの連携やNintendo Switch Online(スイッチ向けの有料サービス)の会員数拡大に伴うプラットフォーム戦略にある。

顧客情報を登録するニンテンドーアカウントの登録者数は2020年9月時点で2億を超えている。とくにモバイルアプリの「マリオカートツアー」の配信をきっかけに飛躍的に伸びた。

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