ソフトバンクグループが巨額赤字、ビジョンファンドは岐路に 5月18日に予定されている決算発表会見で孫社長は何を語るのか

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投資事業不振で2号ファンドの資金調達も危うくなっている(撮影:尾形文繁)

ソフトバンクグループ(SBG)は4月13日、2020年3月期の業績予想を発表した。営業利益は1兆3500億円の赤字。純利益も7500億円の赤字に沈んだ。20年3月期の業績予想を開示するのは、今回が初めてだ。

売上高予想は6兆1500億円(前期は9兆6022億円、36%減)、営業利益は1兆3500億円の赤字(同2兆3539億円の黒字)。純利益は7500億円の赤字(同1兆4111億円の黒字)と、大幅な減収減益となる。

減収幅が約3.4兆円に及んだ主因は、米国で携帯通信事業を営む子会社スプリントとTモバイルの合併が確実となり、統合後の新会社がSBGの持ち分法適用関連会社になることだ。合併確実となったのは3月31日として、20年3月期にスプリントを本業ではない非継続事業と見なした。

一方、1兆3500億円の営業赤字はソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)の低迷によるものだ。通信子会社のソフトバンクとその子会社Zホールディングス(HD、旧ヤフー)の合計で約0.9兆円の営業利益を見込むが、投資先である上場企業の時価総額などが激減し、約1.8兆円の投資損失を計上する。

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